イタリアからこんにちは。「一期一会」

先日(10月14日)に驚きの出会いがありました。
その日は、4年前に結婚した父のいとこが初めてお嫁さんを連れてくることになっており、近くの親戚一同が集まることになっていました。

本当は、父母がいとこ夫婦といっしょに船で渡ってくる予定でしたが、母が校区の運動会に出ていて間に合わなかったため、母だけ1本遅い船で渡ることになりました。

墓参りなどしていると、母から「石川さん(農家仲間)って英語しゃべれたよね」と電話がかかってきました。
話を聞くと、高浜港で興居島に渡ろうとしていた外国人夫婦が困っている様子だったので声をかけたが、案内できるほどの英語力がないということだった。

石川さんに電話で確認していると、今度は父に電話が入り、「(ご夫婦が)ノープランで、タクシーもないことも知らないし、食事ができるところがないことも知らないから、いっしょに家に連れて行ってもいいか?」とのことだった。

そのくせ、どこの国の人かなど、ご夫婦に関する情報はいっさい言わなかったので、みんなで大慌てで準備しながら待つことになりました。

来られたのはイタリアのキプロス島に住むご夫婦で、松山で治療を受けるために初めて日本に来たとのこと。
そんな世界的に有名な治療院が松山にあることも知らなかったし、日本から14時間以上もかかるキプロス島から松山に来るのも、しかも興居島に観光に来るなんて驚きでした。

興居島は景色はきれいなのでツーリング客や海水浴客はいますが、観光目的に来た外国人は初めてです。
当然、観光施設どころか宿泊するところもありません。

たまたま親戚が集まったので、刺身やタコ飯やタコの天ぷらや「ひじきの天ぷら」(興居島名物)を食べてもらいました。祖母が作った酢の物も「美味しい」といってくれました。

キプロス島の美しい景色を写真で見せてもらいましたが、その中に「アフロディーテの岩」がありました。
ギリシャ神話の愛と美の女神アフロディーテが海から生まれて降り立った場所とのことで、そのご利益にあやかろうと多くの人がそこの海水で顔を洗ったりするとのこと。

その写真を見て祖母が「『白石ノ鼻(しらいしのはな)』と似ているね。」と言いました。
「白石ノ鼻」は、松山の勝岡にある巨石ですが、さすがに「アフロディーテの岩」とは違うだろ、と思いました。

父までが「瀬戸内海は日本の地中海と言われている」と本家本元の地中海の人に言う始末でヒヤヒヤしましたが、ご夫婦といろいろな話をして盛り上がりました。

その後、石川さんに同行してもらい、みかん園や「恋人岬」(興居島では有名?)など島を一周して、最後はいとこたちと岐路につきました。

母が1本船を遅らせたところからのドラマのような展開でしたが、イタリアのキプロス島と日本の興居島がつながるなんて不思議でおもしろい展開でした。

「出会い」って大切だと思いました。

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