愛媛県指定無形民俗文化財「船踊り」

毎年10月の第一土曜日は、興居島の船越和気比売神社の祭りがあります。
神社の前には港があり、神輿は船で渡ってきます。
その港に船の上に舞台を設けた「船踊り」の舞台が出現します。

由来は、戦いを終えた伊予水軍が凱旋した折、島民に戦いの模様を船上で踊りとして再現して見せたことからと言われており、今では、歌舞伎のように衣装と化粧をして、太鼓の独特のリズムに合わせて舞います。セリフなどはなくすべてを踊りで表現します。

由良地区と泊地区で1年交代で演じるのですが、今年は、自分たちの住む泊地区の番でした。
なんと、今年初めて、その踊り手に挑戦しました。
(家族・親類皆びっくりです。)

というのも、生粋の島生まれ島育ちでない自分には、リズム感も動きも習い覚えていく状態で、他の人のように自然に体が動くのには追い付きません。
それでも、諸先輩方や、同じ踊り手の仲間から教えてもらい、少しずつ踊れるようになってきました。
何よりも、自分を受け入れてくれたことに、本当に感謝です。

「踊り手をする」と言うのが親類に知れると、遠方のおばたちが、50年ぶりに「船踊り」を見に来ることになりました。
おばたちは「うちの家から『踊り手』が出るなんて!!」と大感激で、それほどに、昔は選ばれることが名誉だったのだとわかりました。

踊りを見るまでは、「もう年だから船踊りを見るのは最後かもしれない」と言っていたのが、見た後は、「2年後も絶対に見に来る!」と喜んでくれて良かったと思いました。
自分も含め、演じ手に10代・20代と若手が多いのは、嬉しいことです。
農業も伝統も若手で守っていけれたら、と思います。

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